バンクーバー

日本語教師JTO 担任編9

 

第百八十話

入学式。

 

第百八十六話

Rさんのプライベートレッスン。

第百八十一話

プレースメントテスト。

 

第百八十七話

遠足!

第百八十二話

JTOの担当クラス・初級A。

 

第百八十八話

卒業生の日本語。

第百八十三話

JTOの担当クラス・初級B。

 

第百八十九話

タイ料理。

第百八十四話

JTOの担当クラス・上級。

 

第百九十話

誕生会に招待される。

第百八十五話

漢字の授業。

     
 
 第百八十話.入学式。

今年は、タイの国費留学生を受け入れて人数が多くなったことや、事情で学校のホールが使えないことなどから、近くにある区のホールを借りての入学式になった。入学式というより歓迎パーティー。
新入生は事前にそれぞれの国の通訳をつけて、学校のルールや授業、日本の生活についての話をすませていた。なので、ここでは立食パーティーっぽい雰囲気で先生の紹介などが行われた。
実はこのとき、JTOを含めた他の先生がたは、在校生のプレースメントテストの監督、採点をしなければならなかった。新学期の担任は丸付けをしながら、途中でホールに移動し、学生の前で紹介され、終わったらまた丸付け、とあわただしかった。

JTOもまた、初級クラスの担任をすることになり、今年入った新入生のほとんどを受け持つことになる。特にタイからの留学生はみんな「あいうえお」からの勉強。よく顔をみておきたかった。
歓迎会場に着くと、ま、最初はそうだけど、それぞれの国同士でかたまっておしゃべりしていた。その中でもやはり、タイの学生たちは何か、特別だった。
みんな、高校を卒業してすぐ来日してるし、日本人の同じ年の学生より、とても若く・・・・幼く見えた。小柄な子が多く、「小学生」といっても通用する子も何人かいた。
「タイ人」といっても、日本人のような顔立ちの学生もいるし、そうかと思えば色黒であきらかにオリエンタルな顔をした学生もいた。色々だった。
もちろん、台湾や韓国からの学生もいる。その中には同様に、高校を卒業したばかりの学生もいる。みんな条件は同じだった。
でも、タイの学生の場合は、なにごともタイ大使館の管理のもとでうごかなければならない。大学の進路についても簡単に変更できないし、アルバイトもできない。ある意味、きびしい環境だった。
そんな特別な状況を理解したうえで、特別扱いしないような配慮をしなければならない。

 
 
 第百八十一話.プレースメントテスト。

一方で入学式を行いながら、もう一方で在校生のプレースメントテスト(以下プレメ)を行っていた。
タイ人のプレメは、人数も多いことから事前にすませてしまっており、そのほとんどが初級だった。彼らの日本行きが決まってから、数人は日本語の勉強をしてきたようだったが、やはり限界があり、「て形」くらいまでで精一杯。でも20人の学生のうち、1人中国系タイ人がいて、その学生は漢字がわかっていたので、初級といえども、ゼロからではない初級クラスに入れた。しかし、そのほかのタイ人たちはゼロからの勉強。「あいうえお」すらかけない学生も数人いた。
その他、在校生のプレメが終わり、点数ごとにクラスわけをしていく。もちろん新入生も入れてのクラスわけだ。

JTOは今回、ゼロからの初級クラスを2つと、一番上の上級クラスを1つ、合計3つのクラスを受け持つことになっていた。初級クラスはみんな新入生だったが、上級クラスは、もう知っている顔が何人もいた。1年前にJTOが担任をしたときは初級クラスだった学生が、今回上級クラスに入っていることを知ったとき、なんとも言えないうれしさがこみ上げた。それこそ「あいうえお」から教えた、あの学生がもう上級クラスに・・・・。言葉にできない喜びだね。

ある程度予測していた通り、初級のゼロからのクラスが2つできた。仮にAクラスとBクラスとしよう。
この2つのクラスにタイ人を男女比などを考慮しながら2つにわけ、そこに他の国の学生も入れていった。AもBもレベルはまったく同じ。他の国の割合も考えて、うまく編成されたはずだった。
しかし、このあと、授業が始まって、「愛」の力に驚かされた。
それはAクラスには韓国人の夫婦が、Bクラスには台湾系カナダ人のカップルが、それぞれペアで一緒に仲良くそろってクラスに入っていたから。韓国人は夫婦でも苗字が違うので、そこまでは見抜けなかった。恐るべし、LOVEパワー。

そうして、クラスわけが終わった。

 
 
 第百八十二話.JTOの担当クラス・初級A。

JTOの担任のクラスでもある、初級Aクラス。
20人近い学生のうち、半分がタイ人だった。そのほか、韓国人2人・・・・これは前出の夫婦。台湾人、中国人。この中国人は家族がもう日本に住んでいて、中国から呼び寄せられて今回日本へ来たらしい。まだ16歳。ひえ〜。JTOの子供と言ってもおかしくないよ〜。・・・・実際、このあと、タイの学生に「JTO先生、お母さんみたい。」と言われてしまったんだけどね。

この学生の中に、1人、台湾人のおじさんが入っていた。おじさん、といってもまだ40代前半で、お腹は出てたけどまだまだ若々しい感じの学生だった。日本語も仕事で使っているらしく、ある程度できていた。大人で、周りをきちんと把握できる、いい学生だった。
この台湾人のおじさん学生・・・・Rさん、このクラスには、なくてはならない存在だった。
実はRさん、台湾で自動車関係の貿易会社を営んでいて、日本との仕事がたくさんあり、日本語や日本についても色々知識があった。さらに、なんと!この会社の支店がタイにあり、本人は今、タイ人と結婚してタイに住んでいる、っていうじゃない。もうタイに住んで14年ほどらしい。もちろん、タイ語もペラペラだった。
な、な、なんて、素敵な学生がいるのでしょう。Rさんはこの後、台湾人とタイ人とJTOとの中心にいてくれ、大切なところは確認のため通訳してくれていた。
タイの学生から見たら、本当にお父さんのような存在。でもRさんは短期の学生のため、3ヶ月ほどでタイに帰ってしまう。いい思い出が作れるといいな。

ここでタイ人の名前について。
初日に学生たちの名前を確認するんだけど、タイ人の名前は長い。なのでほとんどがニックネームをもっていて、それを使う。出席確認のとき、一人一人ニックネームを聞いて、名簿に書き込んだ。
本名も覚えられないけど、ニックネームも、なかなか覚えられなかった。むむむ、大丈夫か、JTO?

 
 
 第百八十三話.JTOの担当のクラス・初級B。

もう1つの初級クラス、B。
このクラスでは週4時間担当する。Aクラスと比べたら時間数は少ないが、受け持つことには変わりない。Aクラスとゴチャゴチャにならないかな、と少し不安もある。先輩先生が「そのうちどっちがどっちでした授業かわからなくなるよ」とおっしゃってたが・・・・・。

こちらのクラスも20人ほどの学生の中に半分のタイ人がいる。・・・・・またニックネームを覚えなくちゃいけないね。あとは韓国人、台湾人、マレーシア人、ラブラブのカップルの台湾系カナダ人などなど。

同じレベルの初級クラスを2つ担当する、というのは、Aでした授業をBでもする可能性が高い、ということ。つまり、まったく同じ授業をしなければならない。Aではこの言葉について説明があったのに、Bではしなかった、なんてこと、許されない。特にタイ人たちはみんな同じ寮に住んでいるから、情報も筒抜けになる。このバランスって、なかなか難しいね。
だからBクラスの担任の先生と進度について打ち合わせをし、文法テストや漢字テストをする日など、足並みそろえて進めなければならなかった。
特にタイ人学生、来年の4月から進学コースに進むことが決まっている。だから、この半年で初級の教科書である「みんなの日本語」の1課から50課まで、すべて終わらせなければならない、という条件も入っていた。これはかなり難しい。
普段だったら、その課が終わるときに、実際に状況を作ってその文法を使わせてみたりする「活動」という授業もするし、余裕があればクラスでお出かけして、工場見学など楽しいイベントも考えられるのだが、それがまったくできない。ひたすらバリバリ進んでこなすだけの授業になる。

・・・・みんな、大丈夫かな・・・・。

 
 
 第百八十四話.JTOの担当クラス・上級。

ほとんどが顔見知りの学生の上級クラス。なんか安心する。
進学目的でない学生のクラスの中で、この上級クラスが一番上のクラスだった。
彼らが初級の時に担任だったJTO。中級の時も授業を担当したことがある。つい先週まで担当していたクラスの学生もほとんど残っていて、また顔を合わすことになった。

このクラスでのJTOの担当は教科書。
「J501」という上級用の教科書を扱う。ま、一番つまらない授業だけどね。
そのほかの先生方は、それぞれ、聴解や文法、ディスカッションなど、わかれて担当する。

しかしこの10月からの授業の前半は、「日本語能力試験」のための授業が中心になる。上級クラスともなると、1級を受ける学生が多い。そのための対策授業中心になった。
12月までみんな、ピリピリしてくるのよね。

 
 
 第百八十五話.漢字の授業。

この学校では、中級の学生を対象に漢字のクラスがあり、日本人用の漢字検定のテキストを使って授業を行っている。しかし、今回、今までにない数の非漢字圏の学生が入学してきたため、初級のクラスでも漢字の授業をすることになった。
なんだか、タイ人のために色々と新しいことが始まっているような気がしないでもないが、初級でも漢字の授業を!というのはもう以前から学生に言われていて、JTOのクラスでは少し前から取り入れていた。
タイ人はもちろん漢字そのものが初めて。
韓国人は、自分の名前くらいは書けるけど、若い学生は特にほとんど知らない。
台湾人や中国系の学生は大丈夫、と思いがちだが、実はそうでもない。もちろん、書けるし、その漢字が持つ意味も把握できる。が、しかし、読めないのだ。例えば、
「図書館」は「とうしょうかん」、「運動」は「うんとん」・・・など、母語の発音に引きずられる。さらに、彼らの漢字と日本の漢字は微妙に違う。「起きる」の「己」の部分は、おもしろくらいに必ず、「巳」で書くし、「歩く」の7画目の「、」が、ない。かえって、非漢字圏の学生のほうがゼロから入るので、きれいに、正確に漢字を覚える。

そんなわけで、今回から授業時間にがっちり漢字の授業を入れることになった。
使う教材は「みんなの日本語」に準拠している漢字のテキスト。これで週2時間、漢字の授業をする。
「漢字は難しくない!楽しいよ!覚えたら言葉も増えるよ!」
まずはこんな話からはじめた。
「漢字」と聞いただけで、シャッターを下ろしてしまう学生もいる。最初からあきらめてしまうのだ。「ひらがなさえ書ければいい」と思うんだろうね。そうならないような授業をしなければならない。でもある程度、言葉も入れなくちゃいけない。・・・・難しい・・・。

 
 
 第百八十六話.Rさんのプライベートレッスン。

前にも出てきた、JTOのクラスのRさん。
台湾人で日本語もある程度でき、タイ語もペラペラのおじさん。このクラスにはなくてなならない存在になっていた。
Rさんは短期留学のため勉強できる時間が短い。クラス授業以外でももっと勉強して帰りたい、ということで、プライベートレッスンもあわせてすることになった。
Rさんに聞くと、「授業が終わってから毎日したい。」とのこと。しかも2時間。
プライベートレッスンって、実は学生にとってそんなに安くない。計算したら、これだけでもン十万いっていた。
「Rさん、ちょっと高いです。大丈夫?」
JTOは聞いた。しかし。
「大丈夫、大丈夫。問題ない!!」
・・・・この人、お金持ち?

そんなこんなで、レッスンが始まった。JTOと、もう1人の先生と2人で担当。
内容はRさんがどこかで聞いた日本語の意味を確認したりする質問シリーズと、聴解、歌など。
歌は、タイにいる日本人のお客さんとの接待で、日本の歌を歌ってあげたいから、という。Rさん、平井堅がお気に入りになった。
なかなか楽しくレッスンできた。

このRさん、やっぱりお金持ち。
ある日、クラスの学生といっしょに晩ご飯を食べることになった。Rさんが企画したもので、タイ料理を食べに行こう、というもの。まだ日本に来て日が浅いこともあり、近くのタイ料理の店をJTOが探し、そこで食べることになった。タイ人学生のほとんどが来たから・・・だいたい20人近くかな?大所帯を引き連れてレストランへ行った。
みんなでワイワイ、食べた。
・・・いつの間にか、Rさんが食事代を払い終えていた。キラリと光るゴールドカードが見えた。

またある日、日本の取引先のお客さんと食事したいから、いい和食のレストランを紹介してくれ、と言われ、調べることになった。場所、予算などを聞くと・・・・。
「新宿で1番高い店。1万円、だめ。もっと高い、懐石料理。」
ときた!
ネットで調べたら、逆に高い店を探すのは簡単だった。あまりないから。
結局、3万円くらいの懐石料理のコースに決まり、予約してあげた。これ以上の金額の料理がなかった。・・・超高級レストラン・・・じゃなく、料亭だね。人数は5人。全部Rさんが払うらしい。・・・・すげぇ。
「先生もいっしょに行きませんか。お金、心配ないよ。」
「!!な、な、なんですって!(行きたいわ!食べてみたいわ!)・・・ありがとう。でも、いいです。」
・・・もう2度とこんな誘いはないだろう・・・。

 
 
 第百八十七話.遠足!

秋の遠足だ!
今回はJTOも初めての「高尾山」のハイキング。
いい天気に恵まれ、楽しい遠足になった。
が、最初の斜面が急で、JTOはもうバテてしまった。一歩一歩歩めど進まず。汗はダラダラ。持ってきた飲み物はカラッポ。化粧はハゲ、真っ赤になった顔だけが異様だった。
日ごろの運動不足を呪ったわ。

急斜面をすぎると、あとはなだらかな坂道。途中にお土産物屋さんがあり、学生も物色していた。
途中に学問の神様がまつってあった。タイの学生が、
「先生、これは何ですか。」
と聞いてきたので、
「勉強の神様ですよ。大学、行きたいです。日本語、上手です。いいです。」
と教えてあげたらみんな、ひざまずいて真剣にお祈りしていた。
「靴は脱がなくていいですか。」
こんな質問もあった。

なんとか無事に頂上へ着き、お弁当タイム。
クラスごとに集まり、いっしょに食べた。JTOも簡単に作ってきたちらし寿司(これはインスタント)とフルーツ盛り合わせ(ただ切っただけ)を出し、みんなに食べてもらった。
ここで韓国の学生が言った。
学:「先生が作りましたか?」
J:「はい。」
学:「私は少しびっくりしました。」
J:「どうして?」
学:「日本人はこのようなとき、自分の分しか作らないと聞きましたから・・・。」
J:「は?いいえ、そんなことないよ。」
学:「そうですか・・。」
色々なステレオタイプがあるんだな、と思った。でもこれも勉強の1つだと思った。

その後、集合写真を撮り、下山。
クタクタになりながらも、楽しい遠足だった。その後、新宿で晩ご飯を食べることにした。
本当は飲みに行こうと思っていたけど、JTOのクラス、80%の学生が未成年。あらら、だめだわ。残念。仕方なく、新宿の駅ビルのレストランへ行って食べた。
その後は帰る学生、都庁の夜景を見に行く学生と、バラバラ。解散になった。

その後JTOは他のクラスの飲み会に混ぜてもらった。このクラスの担任の先生は今のJTOの初級のクラスにも入っていただいてる先生で、そのクラスの学生は以前JTOが担任だったときの学生が多くいるクラスだった。
その先生曰く、
「居酒屋に入るとき、身分チェックがあったよ。」
・・・ほっ。学生たちと飲みにいかなくてよかった。お縄になるとこだった・・。

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 第百八十八話.卒業生の日本語。

ある日、卒業生から電話があった。
「JTO先生、Kです。お久しぶりです。」
本当に久しぶりだった。JTOがはじめて担任をしたクラスで、学生同士も仲がよく、一番印象深いクラスの学生だった。その学生は国へ帰って仕事をしていた。というより、仕事のために日本語を勉強しに来ていたのだ。もうかれこれ2年前。なつかしかった。そして、とてもうれしかった。
「Kさん、元気?なに、今どこ?」
「先生、日本にいます。出張できたんです。時間あったら学校に行きたいんですけど、先生はいらっしゃいますか?」
・・・・はっ。
Kさん、日本語が上手になってる。
Kさんは日本にいるときは会話には困らなかったが、丁寧な言葉遣いがなかなかできなかったのだ。
「先生、どこ行く?何食べた?お酒、飲む。行こう。」
こんな調子だった。
が、この電話の向こうのKさんはきれいな丁寧語&敬語を使ってしゃべっていた。・・・すごいね。
やっぱり仕事で日本語を使わなければならなくなると、自然にいい日本語が身につくんだ。
道具としての日本語。
いや〜。恐れ入りました。
立派になったKさんはその後、学校へ顔を出してくれ、きちんと挨拶をしてくれた。

またまたある日、JTOの携帯がブルブル震えた。
「もしもし、先生、お久しぶりです。Cです。お元気ですか?」
「・・・・えー、Cさん?わー久しぶりだね。どうしたの?あれ?今どこ?」
「今、私は仕事で日本に来ています。今成田に着きました。」
・・・・・はっ。
Cさんも日本語が上手になってる。
Cさんは上のKさんとだいたい同じ頃に教えていた、中級クラスの学生だった。このCさん、当時、やはりあまり丁寧な言葉が使えず、変な若者の流行の言葉を、変に覚えてきたりして、ちょっと心配な学生だった。しかも携帯の使用料や家賃など、きちんとして帰らなかった、問題児だった。
「先生、今、私は仕事をしていますよ。日本人とデザインの仕事をしていますよ。だから時々日本に出張があるんです。」
お・・・・。がんばってる。
しかも、夢だったデザインの仕事をしてるじゃないの。
話し方もあるんだけど、なんだか電話の向こうのCさんは大人になったような、そんな気がした。
「学校に顔出したら?」
「・・・・いや・・。忙しいし、ちょっと出しづらい・・・かな。」
ふんふん。少しは反省しているみたいだった。
でも、うれしいね。

またまたある日、電話がかかってきた。
「先生〜。私です。Mです。元気ですか?」
「おー、Mさん、元気ですよ!今どこ?」
「今、韓国です。今、仕事の休憩中なんです。先生を思い出して、電話しました。」
・・・・はっ。
Mさん、すんごくすんごく日本語が上手になってる。
Mさんも初級クラスで勉強した学生だったが、半年たってもぜんぜん話せなかった学生だった。1年間申し込んでいたが、家庭に問題がおこり、半年で帰国してしまったのだ。
当時MさんはJTOが質問してもほとんど答えられず、
「センセイ・・・ワ、ワタシ・・・。カンコク・・・・カンコク・・・・。」
と、ボディラングエジで帰国を伝えたくらいだった。
それが!
「Mさん、日本語上手になったね。」
「いえいえ、まだまだです。私の職場に日本人のお客様がたくさん来るから・・・。先生は韓国に来ませんか?ぜひ来てください!会いたいです。
でも私は今お金がないから、日本にまだ行けません〜。」
ペラペラになっていた。
ホント、涙が出るくらいうれしかった。

と、こんな学生ばっかりだったらいいね。

 
 
 第百八十九話.タイ料理。

タイからの学生が多く、その全員を教えているJTO。何かと接するうちに、タイ料理がなかなかおいしい、ということに気がつき始めていた。
タイ料理といったら「トムヤンクン」という名前しかしらず、味もよくわからなかったJTO。
タイ料理のレストランに行ったり、学生が作った料理をつまんだりするうちに、だんだん好きになっていった。

今、JTOが一番食べたいもの、といえば「パッタイ」。
タイ風焼きそば、といったとこかな。シンプルでおいしい。
近くのサティへ行ったら、「パッタイ」のセットが売ってあった。そのうち作ってみようと思う。

 
 
 第百九十話.誕生会に招待される。

そんなこんなで、あるタイの学生の誕生パーティに招待された。
学生たちが住んでいる寮ですることになり、JTOはレディボーデンのデカデカバニラアイスを買って出かけた。
寮に着くと、もうすでにタイのダンスミュージックががんがん流れ、厨房では学生がワサワサ何か作っていた。テーブルにはお菓子が山盛り。部屋の隅っこには、誕生日の学生がもらったと思われるプレゼントが山積みだった。
「Tさん、おめでとう!」
とアイスを手渡す。Tさんは目を輝かせ、とってもよろこんでいた。どうやら日本のアイスは彼らにとっておいしいらしい。

気がつくと、テーブルにタイ料理が並べられていた。サラダやスープ、あと・・よくわからない料理がたくさん作られた。見た目、真っ赤なスープがあるんですけど・・・・。辛そうだ・・・。
でも、どれもこれもおいしかった。
みんな、まだ18、19の学生なのに、ちゃんと料理が作れるんだな・・・。感心した。

一通り食べ、踊り、歌ったところで、ケーキの登場。
食べながら、誕生日の学生がプレゼントを開封していった。
季節が冬だった、ということもあり、マフラーがなんと6本も。でも幸せそうだった。

するとある学生が、
「先生、来月はMさんと、Oさんの誕生日があるんです。ぜひまたきてください。」
「うん、もちろん!」
・・・・とはいったものの、もしかしてこれが永遠に続くのでは・・・と、ちょっと寒さを覚えたJTOだった。

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